こんにちは! ITキャリアのプロの鈴木たかのりです。
新卒の人気企業でSIer企業が大部分を占めるようになって久しいですが、最近「SIerをやめたい…」という相談を受けることがあります。SIerをやめたいという理由は人それぞれかもしれませんが、共通しているのは「今の働き方に限界を感じている」ということではないでしょうか。自社開発企業への転職を検討する人が増えているのは、働き方やスキルの活かし方、そしてキャリアの可能性が大きく異なるからです。ここでは、自社開発企業がなぜ選ばれるのか、その理由を具体的に解説します!
Contents
1. 自社開発企業への転職が選ばれる理由
1-1. 自社開発企業ではエンジニアとしての裁量が広がる
自社開発企業では、自分の技術やアイデアを直接プロダクトに反映させる裁量が広がります!
SIerではクライアントの要求に沿って作業することが多く、自由度が制限される場合があります。一方、自社開発企業では、エンジニア自身が製品改善や新機能提案に関与できるケースが一般的です。例えば、SaaS系企業ではユーザーのフィードバックを基に、チームで議論して新たな機能を開発することが多く、エンジニアの意見が重要視される文化があります。
1-2. 長期的な視点でプロダクト開発に関われる
自社開発では短期的な納期に追われることなく、製品の成長にじっくりと関わることができます!
SIerでは納品後にプロジェクトから離れるケースが多いですが、自社開発ではリリース後の運用・改善を含めて責任を持つことが求められます。 実際、ユーザーの利用データを解析しながら継続的に製品を成長させている企業(例:メルカリやSmartHRなど)では、エンジニアが開発から運用までを一貫して担当しています。
1-3. 働き方やワークライフバランスが改善される可能性
自社開発企業では、無理のないスケジュール管理と柔軟な働き方が期待できます!
自社内でプロダクトを完結させるため、クライアントからの無理な要求や急な仕様変更が少ないからです。また、多くの自社開発企業はリモートワークやフレックスタイム制を導入しています。例えば、GoogleやLINEのような自社開発企業は、エンジニアの生産性を高める環境整備に注力しており、健康的な働き方を推奨しています。
2. SIer経験を活かせる!おすすめ職種ランキングTOP5
SIerでの経験は決して無駄にはなりません。それどころか、クライアントワークやプロジェクト管理で培ったスキルは、多くの職種で高く評価されます。ここでは、自社開発企業でSIer経験を存分に活かせる職種をランキング形式でご紹介します。「どんな道が自分に合っているのか」を考えるヒントにしてください。
【1位】プロジェクトマネージャー(PM)
SIerでの調整力や管理スキルを最大限活かせる職種です。
SIerでは、多くの関係者をまとめ、スケジュールやコストを管理する役割が求められます。このスキルは、プロジェクトマネージャーとして非常に重要です。自社開発企業では、プロジェクトの進行を管理しつつ、エンジニアチームや他部署と連携して製品を作り上げるため、SIer出身者の「折衝力」や「管理能力」が強みとなります。
【2位】システムアーキテクト
SIerで培った設計スキルを武器に、全体の設計を担う重要ポジションです。 SIerでは、多種多様なシステムの設計や運用に関わるため、技術的な全体像を把握するスキルが磨かれます。自社開発では、効率的なアーキテクチャの設計が製品の成功を左右するため、システム全体を俯瞰する力を持つ人材が求められます。特にクラウドやマイクロサービスアーキテクチャの知識は高評価です。
【3位】ソフトウェアエンジニア
技術力を発揮し、コーディングを主体とした役割に転向する選択肢です。SIerでプログラミングやカスタマイズ経験がある人は、自社開発で製品のコア部分を担うエンジニアとして活躍できます。自社開発企業は、スケーラブルなシステムの構築や、新機能の実装に携わる機会が多く、エンジニアとしてのスキルを直接的に活かせる環境です。
【4位】プロダクトマネージャー(PdM)
技術知識を活かしつつ、製品の方向性を決定する重要なポジションです!
SIerでの要件定義やクライアントニーズの把握能力が、プロダクトマネジメントにおいて役立ちます。例えば、ユーザー調査や市場分析を基に新しい機能を提案する場面では、SIer出身者の「論理的な分析力」が武器になります。
【5位】クラウドエンジニア
クラウド環境でのシステム構築・運用のプロフェッショナルとして活躍できます!
SIerでのサーバー構築やネットワーク管理の経験があれば、クラウド関連のスキルを磨くことでさらに需要が高まります。AWSやAzure、GCPなどのクラウドサービスを活用する企業が増えているため、これらの知識を持つエンジニアの需要は今後も右肩上がりです。
3. 安定した収入を維持できる自社開発企業の選び方
「自社開発企業で働きたいけど、収入が下がるのは不安…」そんな悩みを抱えていませんか?実は、収入を維持しながら転職する方法があります。重要なのは、安定した自社開発企業を見極めるポイントを知ることです。ここでは、その具体的な選び方を解説します。
3-1. 財務が安定している企業を選ぶ
社開発企業を選ぶ際は、財務状況が安定している会社を優先しましょう。
財務が健全な企業は、給与の遅延や減額といったリスクが少なく、安定した収入を得られる可能性が高いからです。売上や利益率が公開されている上場企業や、ベンチャー企業の場合は投資家から資金調達に成功しているかどうかを確認するのがポイントです。例えば、「年間売上成長率が10%以上」といった具体的な指標を基に判断すると良いでしょう。
3-2. 大手企業か成長中のベンチャー企業かを比較する
大手企業とベンチャー企業のどちらが自分に合うかを慎重に検討してください。
大手企業は安定した収入を提供しやすい一方、成長中のベンチャー企業では成果次第で高収入が期待できることもあります。例えば、国内外で知名度の高い大手自社開発企業(例:富士通、楽天など)は平均年収が高めです。一方で、急成長中のSaaS企業(例:SmartHRなど)は成果に応じたインセンティブが用意されている場合があります。
4. SIerから脱却した先輩たちの成功事例
「転職して本当に成功するのか…?」そう不安に思うのは当然のことです。実際にSIerを辞めて自社開発企業に転職し、キャリアアップや働きやすさを手に入れた先輩たちの事例を知れば、勇気が湧いてくるはずです。ここでは、具体的な成功例をご紹介します。
4-1. 成功事例1:プロジェクトマネージャーとしてキャリアアップ
SIerでのプロジェクト管理スキルを活かして、大手自社開発企業でPMとして活躍している例があります。クライアントとの折衝経験や複雑なスケジュール管理能力が、即戦力として評価されたからです。
30代男性のAさんは、SIer時代に培った大規模プロジェクトの管理能力が評価され、大手EC企業のプロジェクトマネージャーに転職しました。年収も600万円から800万円にアップし、今ではチーム全体をリードする立場でやりがいを感じています。
4-1. 成功事例2:エンジニアリングマネージャーとして働き方を改善
自社開発企業でエンジニアリングマネージャーに転職し、働き方が大幅に改善されたケースがあります。クライアントの都合に振り回される働き方から脱却し、自社のプロダクト開発に集中できる環境に変わったためです。
BさんはSIerでの過酷なスケジュールに疲弊していましたが、転職後はリモートワークやフレックスタイムを導入している企業に勤め、残業時間を月20時間以下に抑えられるようになりました。
5. あなたのキャリアを変える一歩を踏み出そう
今のSIerでの働き方に疑問を感じているなら、その思いを放置するのはもったいないことです。自分のキャリアを見直し、新しい道を歩むことは勇気が必要ですが、未来を変える大きなチャンスにもなります。この章では、SIerに留まるリスクと転職するメリットを整理し、行動を起こすための具体的なステップを解説します。
5-1. SIerに留まるリスクを理解しよう
現状を続けることで、スキルやキャリアが停滞するリスクがあります。
SIerではクライアント業務が中心となり、自社開発や最新技術に触れる機会が限られるため、エンジニアとしての市場価値が低下する可能性があります。技術進化が速いIT業界では、特定のスキルだけに依存することがリスクになります。実際に「現場で手を動かす機会が減った」という悩みを抱えるSIer出身者が多く、転職を機に技術スキルを再構築するケースが増えています。
5-2. 転職がもたらすメリット
自分のスキルを活かしながら、やりがいや働きやすさを手に入れることができます。
自社開発企業では、プロダクトの改善や新機能開発に直接関与できるため、技術的なやりがいが増します。また、柔軟な働き方を提供する企業も多いです。例えば、自社開発企業に転職したエンジニアの多くが、「プロダクトに深く関われる満足感」や「ストレスの少ない職場環境」をメリットとして挙げています。
5-3. 今すぐ始めるべきアクションプラン
具体的な行動を起こすことで、理想のキャリアへの第一歩を踏み出せます。
転職活動は準備がすべてです。スキルの見直しや求人リサーチ、ネットワーキングを積極的に行うことで、チャンスを掴む確率が高まります。まずは以下の3つのステップから始めてみましょう!
- スキルを棚卸しする – 自分の強みと弱みを明確にする。
- 求人をリサーチする – 転職サイトやエージェントを活用して、自分に合った求人を探す。
- 目標を設定する – 希望年収や働き方を具体的に描き、行動に移すための動機づけを強化する。
まとめ
いかがだったでしょうか!?SIerとしてのキャリアに疑問を感じている方にとって、自社開発企業への転職は新たな可能性を切り開く絶好のチャンスです。自分のスキルや経験を活かしながら、働きやすさややりがいを手に入れることができます。転職を成功させるためには、スキルの棚卸しや市場価値の確認、そして適切な企業選びが重要です。このブログが、あなたの転職活動の一助となり、新しい一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。さあ、理想のキャリアを目指して行動を起こしましょう!
最後に記事のまとめです!
- SIerの経験は、自社開発企業のプロジェクトマネージャーやシステムアーキテクトなど、幅広い職種で高く評価されるスキルです。
- 転職先を選ぶ際は、財務が安定している企業や、自分のスキルを活かせるポジションがあるかどうかを慎重に見極めることが大切です。
- 転職活動を成功させるには、スキルの棚卸しや職務経歴書の準備、転職エージェントの活用が効果的です。
- クライアント業務から解放されることで、ワークライフバランスが向上し、自分の裁量で働ける環境が手に入る可能性があります。
- 自社開発企業で働くことで、長期的な視点でプロダクトに関われ、エンジニアとしての成長やキャリアアップが期待できます。